雑文
以前テレビで、ある俳優が、「DVDで観る映画なんて映画ではない。劇場のスクリーンで観なくては、映画の醍醐味など味わえるわけがない」というふうなことを語っているのを見た。本職の人がそう言うのだから、それもまあ真実の一端なんだろう。強硬に否定はで…
男が小脇に携えている色紙の束、その十数枚の色紙すべてに、以下のような文言が、まずい肉筆で、一言一句違わずに書かれていた。「『政治の話はしたくない』政治の話はしたくない自分が無知だとバレるから政治の話はしたくない思想がないってバレるから政治…
長編小説を、上映時間2時間ほどの映画にしようとするのなら、やはりどうしても、原作に描かれているパートをいくらか削ることになるだろう。一字一句すべてを映像化しようと試みていては、2時間そこらではとても収まらないはずだ。 作り手の意図により、あ…
※今どきの小説が苦手だ、などというとジジイ扱いを受けるだろうが、一応私はまだ二十代だ。ギリギリだけど。 そして、ほんとのジジイになったあとで「今どきのなんたらかんたら」などという話をしては、あまりにみじめであろうから今のうち、つまり、実年齢…
佐藤亜紀の『天使』を読んだ。氏の著書を読むのは今作が初めてだ。一か月くらいかかってようやく読み終えた。私は実に無学なることけたたましく(要はとってもアホなので)、通読するのに非常に苦労した上、おそらく、物語の内容の半分もまともに理解できて…
そもそも、私の掲げる反現場主義などという主張は一体どういった必要により生じるものか、そこからまず話を進めなくてはなるまい。まどろっこしい説明は抜きにして端的に言ってしまえば、ただの「すっぱい葡萄」というやつである。人の集まる場所というのは…
『バッファロー'66』で、監督と同時に、主演も務めたヴィンセント・ギャロは、自らの監督作以外でも役者として、数多くの映画に出演している。……のだが、その出演作は必ずしも優れた作品ばかりではない。 というか、割とどうしようもない映画に出ていたり…
監督作『バッファロー'66』で、童貞男子の心を鷲掴みにした男、ヴィンセント・ギャロ。 同時代に公開された映画で、田舎者の童貞を夢中にさせた映画といえば、『トレインスポッティング』である。しゃらくさい映像がポップミュージックに乗って疾走する、…
映画は映画館で観るべきである。音楽はライブハウスやコンサート会場で聴くべきである。鑑賞者たるもの、須らく、その作品の上映・上演されているもとへと、足を運んで、鑑賞すべきである。さもなくば、真の作品理解などが得られる筈もない。と、上のように…
学生時代に好きだった女の子のケツにバイブを突っ込む夢を見ている途中で目を覚まして「なんでバイブなんだよ、入れるなら普通チンコじゃんか」などと無益な反省をしながら明朝、そのままオナニーになだれ込むようになっては人はもうおしまいだ。
胸の内で跳ね回る、上機嫌、ってやつは、気化して嫌な文句になる。そういう性質。 その上、気化した分だけ体積を増やす。そういう性質。 俺がはしゃげばはしゃぐだけ、胸骨のその内っ側は、そんな文句で充満する。 もうパンパンです。 それはそれで仕方がな…
アルコールやらニコチンやら、多量の糖分の摂取やら炭水化物やら、日に六杯のコーヒーやら。 「身体に障る」 なんてのじゃあ、それをやめる理由には全然足らんわのぅ。
練馬の歌を歌う女性と高円寺で出会ったのは確か、四年近くも前のこと。 新宿の歌を歌う女性とは二年前に高円寺で出会った。その女性とは少しの期間だけバンド活動を共にした。 さて、一昨日。2日前のことだ。 高円寺で、池袋の歌を歌う女の子と出会った。 …
二階建てアパートの角部屋に位置する、といっても、このアパートは全四室、一階に二室、二階に二室、という造りなので全室角部屋になるのだが、自分はこのアパートの二階部分の片方の部屋に居住していて、人口密集地東京都23区内にある安アパートとあれば、…
近隣トラブル発生。連日連夜、俺のアパートの隣の部屋からテクノミュージックのようなノイズミュージックのような機械音が響いていて、喧しい。 毎晩、隣室に接している壁をどついて、抗議の意を表明すると一時的にその雑音は止むものの、また、翌晩になると…
頭が痛い。割れそうなくらい。 肩こりのせいか、酒の飲み過ぎのせいか、あるいはその両方なのかは知らないけれども、いずれにしても結局、根本的な原因は「疲れ」である。 俺は疲れが溜ると、睡眠時、どうも歯ぎしりをしているらしく、朝起きると、首筋から…
きみは自分の肝臓に何か恨みでもあるのかな?そいつ、唖呆を見るような目で質問型式の忠告をした。おれに。 端的に云えば、皮肉、或いは嫌味。 陰湿なオカマ。 滓臭い包茎。 蛆虫、ゴミくそ。浮き沈みが激しくてねぇ、どうも辛いのよ。どうも。日々の、生活…